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「青い雲」が撮りたくて(4)モ164号車 [ちん電[阪堺電気軌道]]

今回、一番、撮りたかったのはモ161形の、現役で残る4両の中でも「青い雲」塗装
モ164号車。いまの「青い雲」が再現される前、2017年夏までは茶色1色塗り。
現在のモ161形が製造された当時の阪堺電車の塗色を再現したものと言われていた。

2017年夏に「青い雲」になって以来、何度か撮る機会もあって。
でも、なかなか思い通りにはならないわけで。訪れた日に限って運用に入らず
車庫で待機している姿を遠くから見るだけだったり...

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【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松

そんな中、姫松で出会ったときは「待ちに待った」という感じだった。
折返しも撮って。この電車が日中の“天浜運用”に入っていることがわかると
まさに飛び上がりそうになる位のうれしさだったのである。

さっそく、モ164号車の“追跡”を開始するわけだが...

……  ……

2018年12月13日(木)晴れのち曇り

そもそも、“金太郎”塗りのモ166号車が運用に入っており。それが上町線を下って
くる我孫子道ゆきが、10時頃に来るはず...

というわけで、この姫松の撮影地にやって来たのだった。

そこに不意にやって来たのが、“青い雲”だったわけで。

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【2018年12月13日9時51分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松(後追い)

もちろん、あべのハルカスをバックに走る古豪の姿を撮って。

(青信号になるのを待って)南港通りを横切って...
姫松電停で停車中のモ164号車に追いつくことは、そう難しいことではないのである。

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【2018年12月13日9時52分】 阪堺電軌上町線・姫松電停

冬の路面電車撮影というのは、よほど広い道路での撮影で無い限り、沿道のビルの
影が落ちてしまうので“マンダーラ”必至。となれば、うまく陽の射している場所に
来た瞬間にシャッターを切るか、あるいは全体が影の中に入ったときに撮るか。

というわけで、後者を選択したわけで。ご覧の皆さんにとっては、同じような写真と
お思いかも知れないけれど...、<変態鉄>は、目の前に現れたお目当ての1両に
無我夢中でシャッターを切っていたわけで。

カメラが傾いて、自転車のオッサンの腕が写り込んで...
そういうメチャクチャなカットは削除するとして、それでも、この1分間ほどで
昔で言えば「フィルム1本分」を優に越える枚数を連写しているわけで。

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【2018年12月13日9時52分】 阪堺電軌上町線・姫松電停

姫松電停での乗降中に、浜寺駅前ゆきの「堺トラム」がやって来て。
最新の1両と最古の1両、製造年だけでも80年以上の差なのである。
その離合シーンのバックには「あべのハルカス」。

孫というよりひ孫くらいの差。3車体連接の「堺トラム」よりも、
古豪モ161形の方が実質的な収容定員が多く、これが初詣など、住吉大社の参拝客が
集中するときに、その威力を発揮するのだとか。阪堺で最大という収容定員の多さが
この古豪が90年間も活躍できる一因なのだとか。

その新旧の離合シーンよりも...

10時過ぎに、我孫子道ゆきとして戻ってくるはずの“金太郎塗り”モ166号車を
狙って、この場にいたのに10時に上ってきた天王寺駅前ゆきがモ164号車。

この僅かな差、ということは...。

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【2018年12月13日9時54分】 阪堺電軌上町線・姫松電停付近

う~ん、1つ先の北畠電停付近で待っていたら、このモ161形どうしの離合を
撮れていたかも知れない。2016年の都電荒川線のときもそうだったが、
道路信号や乗客の乗降などで、少しずつタイミングがずれてしまうのが路面電車。

ダイヤを見て十分に検討していたとしても思い通りにならないものが、行き当たり
ばったりで撮れる訳がなく。いきなり、モ161形どうしのすれ違いを撮りたい...
というのはかなり虫の良い話なのだが。

これは次回以降への「宿題」としてとっておきたい。

そして...

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【2018年12月13日9時54分】 阪堺電軌上町線・姫松-帝塚山3丁目

狙っていたこのカットである。
90年ほど前に建てられた架線柱と、90周年を迎えた電車、そして「あべのハルカス」
このミスマッチというか、不思議な組合せが<変態鉄>のお気に入りなのである。

さぁ、これを撮ったら、すぐに天王寺駅前ゆきに乗り込んで。

1つ前の東天下茶屋電停を出発するあたりで、前側の出口ドア横にスタンバイ。
1日乗車券「てくてくきっぷ」も手に持って...

松虫電停に到着するのと同時に。線路沿いの細い通路を小走りに、あの踏切へと
急ぐのだった。

信号支柱にもたれかかるように...

いつものポジションでカメラを構えたときには、阿倍野電停を出て松虫電停へと
向かってくる、モ164号車の姿が確認できる位置まで来ていたわけで...

まさに「息を切らしながら」。

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【2018年12月13日10時11分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫

この方向幕の表示である。そう「浜寺駅前」。この時間帯に浜寺に向かうという
ことは、いわゆる“天浜運用”ということ。夕方まで天王寺駅前-浜寺駅前を
往復し続けることになるはず。

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【2018年12月13日10時11分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫(後追い)

松虫電停に到着する姿も、必死になってシャッターを押して。

片道1時間の道のり...ということは、次に松虫付近で撮れるのは2時間後。
それよりも...、堺市内区間でこの古豪を撮ることが、今回の訪問のテーマ。
ということで、12分後の浜寺駅前ゆきに乗り込んで。

……  ……

車内で<変態鉄>は迷い続けていた。一番撮りたいポイントは石津川鉄橋。

でも、いまは下り線側からカメラを向けることになるので、
折返しの天王寺駅前ゆきを撮ろうとすれば、鉄橋の、カメラから遠い側の線路を
通ることになるので...。好みの問題だが、<変態鉄>は電車の足回りに障害物が
かかるような撮り方はキライなのである。

まぁ、それは妥協するとしても...

石津電停のすぐ隣にある鉄橋だが、それをサイドから狙えるポイントまでは
ちょっと距離があって。石津-船尾-浜寺駅前、そう、石津電停というのは
終点にかなり近いところにあるわけで。ということは、12分後の後続電車で着いて
撮影地に向かうと、間に合わないかも知れない...

エラそーなことを言いつつも、意外と小心者の<変態鉄>。ここは安全策として...

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【2018年12月13日11時36分】 阪堺電軌阪堺線・御陵前電停付近

堺市内、拡幅された紀州街道の中央、グリーンベルトで仕切られた併用軌道、
いわゆる“センターリザベーション区間”の終端点が御陵前電停で下車したのだった。

ここも今春の訪問時に“目を付けていた”撮影地の1つ。
紀州街道中央の併用軌道から、再び専用軌道に入るのは御陵前電停の南側。
ここで、ちょっと曲がって...、あとは石津電停の先、お目当ての鉄橋の少し先まで
線路は一直線に伸びている。

ちょっと位置関係がわかりにくいので...

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【2018年12月13日11時33分】 大阪府堺市堺区東湊町付近

<変態鉄>が立っている付近の位置関係をわかりやすく示しているのが、
この道路標識。<変態鉄>はこの標識の「交」の文字の付近で、標識の下側に
向かってカメラを向けている。

望遠300 mmmでも...

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【2018年12月13日11時06分】 阪堺電軌阪堺線・東湊-御陵前

逆光ながら“正面ドカン”がノートリミングで撮れるのである。しかも...

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【2018年12月13日11時09分】 阪堺電軌阪堺線・御陵前-東湊

ホンのわずかな区間なのだが、線路際に洗濯物が干してあったり、何というか
生活感の溢れる長屋というか...下町情緒の残る区間がある。

このモ701号車は、和歌山県のアドベンチャーワールドの広告塗装車。パンダの
写真も貼られており、モ161形並みに...あるいはそれ以上に人気のある1両である。

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【2018年12月13日11時12分】 阪堺電軌阪堺線・東湊-御陵前

さぁ、その“パンダ電車”が遙か向こうの、石津電停近くですれ違っている電車。
そのヘッドライトといっしょにかすかに視界に入ってきたのは、水色の車体。
いよいよである。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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