「青い雲」が撮りたくて(3)またしても... [ちん電[阪堺電気軌道]]
今年1年間の<変態鉄>の活動を総括するような記事を書こうかと準備していたが
どうやら、この撮影記をアップしている途中で年を越しそうな...
そんな感じになっている。しかも、新年は2日の早朝のヒコーキで大阪に出撃する
ことが既に決定している訳で。
さぁ、阪堺電車が“総動員”で初詣輸送に邁進する正月期間。
念願の...石津川鉄橋を渡るモ161形の姿を捉えることはできるのか!?
そんなことを思いながら、半月前の阪堺電車撮影記を書いているのである。
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
この日も、最大のお目当ては「青い雲」塗装のモ164号車だったが、
「金太郎」塗りのモ166号車が、あびこ道折返しの運用に終日入ってくれたことも
あって、あちらもこちらも気になる...という贅沢な悩みを抱えながら。
…… ……
2018年12月13日(木)晴れのち曇り
“勘違い”もあって、姫松電停で下車して。そのまま、帝塚山まで歩きながら
冬の朝の上町線の風景を撮っていたわけで...。
でも、気になるのは、あびこ道へと下っていった“金太郎”塗りのモ166号車の
次の運用。あびこ道に到着した電車は、いったん下り線を少しだけ進んで、
大和川方向に行ったところの分岐器を通り、車庫構内の一番、本線側にある
留置線に停車する。その、折返しは天王寺駅前ゆきか恵美須町ゆきか二択である。
【2018年12月13日9時19分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近
ということで、どちらの運用なのか確かめることもあって、いったん住吉へ。
浜寺駅前ゆき、オレンジ色のモ354号車で住吉電停に到着したら、ちょうど
住吉ですれ違ったのは“堺トラム”、車体色もあって、なかなか思ったような
感じに撮れない車両で。
【2018年12月13日9時20分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近(後追い)
2016年まで、ここには住吉公園ゆきの、右から左へ横切る上町線の線路があった。
そう、ダイヤモンドクロスの痕跡はすでに過去のもの。ここでヨコに分かれて
専用軌道に入るのが上町線の天王寺駅前ゆき。
住吉電停と隣の住吉鳥居前電停は、正月期間は「2つで1つ」みたいな運用になる。
(下りは「住吉」が下車だけ、「鳥居前」が乗車だけ、上りは逆。ホームも移設
されるのが習わしになっている)
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
それくらい、両電停間の距離というのは短くて。住吉鳥居前電停のところを
素通りすれば、電車通りは右に向かって緩やかなカーブを描いており。
その先で阪堺線の線路は再び専用軌道に入る。このまま我孫子道を経て堺市内に
入って、綾ノ町電停の所から再び道路中央を走るようになる。
その専用軌道への入口、鉄骨トラスの架線柱の上部に「阪堺電車専用軌道」の文字。
たどり着くと、すぐやって来た。
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
クルマよりも速く...、猛スピードで道路を走り回るオバチャンたちの自転車、
他都市では見られない、路面電車撮影の最大の“リスク”である。歩行者、クルマ
そして自転車と、いろいろな“リスク要因”があるのが、阪堺電車の撮影。
でも、その中で夢中でシャッターボタンを押し続ける訳で。
【2018年12月13日9時26分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
もちろん、そんな状況でも、<変態鉄>が見ているのは電車の方向幕。
“金太郎”は天王寺駅前ゆきだった。住吉電停の先で、右側、東側の専用軌道に
入って。
ということは...
「あべのハルカス」バックでモ166号車を撮らないと。
でも、その前に...
【2018年12月13日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・住吉鳥居前-細井川
阪堺電車の「標準色」というのは、いまひとつハッキリしない。
現行の「標準色」は明るいグリーンに白帯2本だろうか...、
「堺トラム」とモ161形を除けば、基本的に全車が広告塗装になっていて。
そんな中、目立つのは黄色と青の広告塗装。この電車は2両とも質屋さんの広告、
でも、他の広告主も黄色と青の塗色を採用しているところもあって。
水色と黄色の塗り分けが、まるで阪堺電車の標準塗装のようになっている。
望遠で圧縮したら、住吉鳥居前電停の向こうに隣の住吉電停も写り込んでいて。
こうやって、電車を撮ったら電停標識がたくさん見えるのも、路面電車らしいと
思う<変態鉄>なのである。結構、好きなシーン。
電停間距離が短くないと撮れないので、これが撮れるのは大阪と広島くらいだろうか。
…… ……
次の電車で戻ってきたのは、再びの姫松電停。
【2018年12月13日9時46分】 阪堺電軌上町線・姫松-帝塚山3丁目
あと10分くらい2本目の我孫子道ゆきだろうか、先行の電車で試し撮り。
明暗差で撮りにくいのは確かだが、スカイツリーと“卒寿”の架線柱。
その直後だった。
電車通り、帝塚山側はちょっと「く」の字型に曲がっていて見通しが効かない。
向こうから近づいてくる天王寺駅前ゆきの電車は近づいてくるまで確認できない。
だが...
しかし...
駄菓子菓子...
この吊り掛けサウンド!!
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
とうとう。ようやく...
「青い雲」塗装のモ164号車のお出ましである。
この「青い雲」塗装というのは、昭和の頃、まだ今に続く“全面広告電車”が
一般的になる前、立石電機(いまのオムロン)が広告主となって。
短い広告コピーが書かれた電車たちは、オレンジ色や緑色の車体下半に白い雲が
描かれた塗色になった。
それが「雲電車」。黄緑色や黄色、オレンジ色などがあり。まとまった両数が
この塗色になり、後に広告がなくなっても、いわば阪堺電車の“標準塗装”に。
数年前、茶色だったモ164号車が「青い雲」に塗り替えられた訳で。
ダークグリーンの塗色も好きなのだが、やはり、<変態鉄>のイメージの中で
“阪堺電車 = 雲塗装”というのは非常に強い。
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
ここも道幅がない地点なので、歩道と車道の区別も無く。小さなお店が並ぶ街並み
路上も看板などが置いてあって。歩行者も自転車も道路中央、軌道敷まで広がって
通行するのがフツーの地点。その中で、一番のお目当ての電車。
それを何とか写し止める、緊張する瞬間なのである。
もう、アレコレ考えるより、兎に角、シャッターボタンを押し続けること。
そんな中で撮ることができたのは、タテ位置でのこの1枚。
マンダーラは仕方ない。でも、ヘッドライトも点いており、そして今年だけ(?)、
「90周年」の記念ヘッドマーク付きの姿。この姿を記録できただけで...
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
阪堺電車は大雑把に言えば、大阪から堺、南北に結ぶ路線。天王寺駅前ゆきは
必ず逆光気味になるはずで。正面が黒潰れになるのは織り込み済み。
でも、雲塗装はサイドもきちんと記録したいところ。うまく建物の間に。
青い空に白い雲、<変態鉄>が撮りたかった、そのイメージに近い1枚になった。
ただ、この場所での狙いは本来... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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どうやら、この撮影記をアップしている途中で年を越しそうな...
そんな感じになっている。しかも、新年は2日の早朝のヒコーキで大阪に出撃する
ことが既に決定している訳で。
さぁ、阪堺電車が“総動員”で初詣輸送に邁進する正月期間。
念願の...石津川鉄橋を渡るモ161形の姿を捉えることはできるのか!?
そんなことを思いながら、半月前の阪堺電車撮影記を書いているのである。
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
この日も、最大のお目当ては「青い雲」塗装のモ164号車だったが、
「金太郎」塗りのモ166号車が、あびこ道折返しの運用に終日入ってくれたことも
あって、あちらもこちらも気になる...という贅沢な悩みを抱えながら。
…… ……
2018年12月13日(木)晴れのち曇り
“勘違い”もあって、姫松電停で下車して。そのまま、帝塚山まで歩きながら
冬の朝の上町線の風景を撮っていたわけで...。
でも、気になるのは、あびこ道へと下っていった“金太郎”塗りのモ166号車の
次の運用。あびこ道に到着した電車は、いったん下り線を少しだけ進んで、
大和川方向に行ったところの分岐器を通り、車庫構内の一番、本線側にある
留置線に停車する。その、折返しは天王寺駅前ゆきか恵美須町ゆきか二択である。
【2018年12月13日9時19分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近
ということで、どちらの運用なのか確かめることもあって、いったん住吉へ。
浜寺駅前ゆき、オレンジ色のモ354号車で住吉電停に到着したら、ちょうど
住吉ですれ違ったのは“堺トラム”、車体色もあって、なかなか思ったような
感じに撮れない車両で。
【2018年12月13日9時20分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近(後追い)
2016年まで、ここには住吉公園ゆきの、右から左へ横切る上町線の線路があった。
そう、ダイヤモンドクロスの痕跡はすでに過去のもの。ここでヨコに分かれて
専用軌道に入るのが上町線の天王寺駅前ゆき。
住吉電停と隣の住吉鳥居前電停は、正月期間は「2つで1つ」みたいな運用になる。
(下りは「住吉」が下車だけ、「鳥居前」が乗車だけ、上りは逆。ホームも移設
されるのが習わしになっている)
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
それくらい、両電停間の距離というのは短くて。住吉鳥居前電停のところを
素通りすれば、電車通りは右に向かって緩やかなカーブを描いており。
その先で阪堺線の線路は再び専用軌道に入る。このまま我孫子道を経て堺市内に
入って、綾ノ町電停の所から再び道路中央を走るようになる。
その専用軌道への入口、鉄骨トラスの架線柱の上部に「阪堺電車専用軌道」の文字。
たどり着くと、すぐやって来た。
【2018年12月13日9時24分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
クルマよりも速く...、猛スピードで道路を走り回るオバチャンたちの自転車、
他都市では見られない、路面電車撮影の最大の“リスク”である。歩行者、クルマ
そして自転車と、いろいろな“リスク要因”があるのが、阪堺電車の撮影。
でも、その中で夢中でシャッターボタンを押し続ける訳で。
【2018年12月13日9時26分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
もちろん、そんな状況でも、<変態鉄>が見ているのは電車の方向幕。
“金太郎”は天王寺駅前ゆきだった。住吉電停の先で、右側、東側の専用軌道に
入って。
ということは...
「あべのハルカス」バックでモ166号車を撮らないと。
でも、その前に...
【2018年12月13日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・住吉鳥居前-細井川
阪堺電車の「標準色」というのは、いまひとつハッキリしない。
現行の「標準色」は明るいグリーンに白帯2本だろうか...、
「堺トラム」とモ161形を除けば、基本的に全車が広告塗装になっていて。
そんな中、目立つのは黄色と青の広告塗装。この電車は2両とも質屋さんの広告、
でも、他の広告主も黄色と青の塗色を採用しているところもあって。
水色と黄色の塗り分けが、まるで阪堺電車の標準塗装のようになっている。
望遠で圧縮したら、住吉鳥居前電停の向こうに隣の住吉電停も写り込んでいて。
こうやって、電車を撮ったら電停標識がたくさん見えるのも、路面電車らしいと
思う<変態鉄>なのである。結構、好きなシーン。
電停間距離が短くないと撮れないので、これが撮れるのは大阪と広島くらいだろうか。
…… ……
次の電車で戻ってきたのは、再びの姫松電停。
【2018年12月13日9時46分】 阪堺電軌上町線・姫松-帝塚山3丁目
あと10分くらい2本目の我孫子道ゆきだろうか、先行の電車で試し撮り。
明暗差で撮りにくいのは確かだが、スカイツリーと“卒寿”の架線柱。
その直後だった。
電車通り、帝塚山側はちょっと「く」の字型に曲がっていて見通しが効かない。
向こうから近づいてくる天王寺駅前ゆきの電車は近づいてくるまで確認できない。
だが...
しかし...
駄菓子菓子...
この吊り掛けサウンド!!
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
とうとう。ようやく...
「青い雲」塗装のモ164号車のお出ましである。
この「青い雲」塗装というのは、昭和の頃、まだ今に続く“全面広告電車”が
一般的になる前、立石電機(いまのオムロン)が広告主となって。
短い広告コピーが書かれた電車たちは、オレンジ色や緑色の車体下半に白い雲が
描かれた塗色になった。
それが「雲電車」。黄緑色や黄色、オレンジ色などがあり。まとまった両数が
この塗色になり、後に広告がなくなっても、いわば阪堺電車の“標準塗装”に。
数年前、茶色だったモ164号車が「青い雲」に塗り替えられた訳で。
ダークグリーンの塗色も好きなのだが、やはり、<変態鉄>のイメージの中で
“阪堺電車 = 雲塗装”というのは非常に強い。
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
ここも道幅がない地点なので、歩道と車道の区別も無く。小さなお店が並ぶ街並み
路上も看板などが置いてあって。歩行者も自転車も道路中央、軌道敷まで広がって
通行するのがフツーの地点。その中で、一番のお目当ての電車。
それを何とか写し止める、緊張する瞬間なのである。
もう、アレコレ考えるより、兎に角、シャッターボタンを押し続けること。
そんな中で撮ることができたのは、タテ位置でのこの1枚。
マンダーラは仕方ない。でも、ヘッドライトも点いており、そして今年だけ(?)、
「90周年」の記念ヘッドマーク付きの姿。この姿を記録できただけで...
【2018年12月13日9時50分】 阪堺電軌上町線・帝塚山3丁目-姫松
阪堺電車は大雑把に言えば、大阪から堺、南北に結ぶ路線。天王寺駅前ゆきは
必ず逆光気味になるはずで。正面が黒潰れになるのは織り込み済み。
でも、雲塗装はサイドもきちんと記録したいところ。うまく建物の間に。
青い空に白い雲、<変態鉄>が撮りたかった、そのイメージに近い1枚になった。
ただ、この場所での狙いは本来... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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