「鉄道の日2018」水島臨海鉄道にて(7)これが、これが撮りたかった。 [水島臨海鉄道キハ20]
お休みをいただいてしまった、この撮影記。ちょっと再開である。
次の“出撃”が迫っており、間もなく<速報版>に切り替えるのだが...。
<変態鉄>が毎月購読している鉄道誌が、Rail Magazine(ネコパブリッシング)。
他の鉄道誌がB5版、つまり大学ノートサイズなのに、“レーマガ”は“A4変”
という一回り大きいサイズで。この雑誌、口さがない<鉄>は“デス・ノート”
などと呼んでいたり...。この雑誌に特集記事が組まれた車両は、高確率で
数ヶ月後くらいに引退発表がある...ということなのだが。
さて、そんな他よりもサイズが大きな雑誌。大きな紙面を活かして(?)、他誌より
大迫力の写真が魅力。撮影会でお顔を拝見したことがある方で、<鉄>の間で
“重鎮”とされる方々の作品がグラビアを飾っていたり。
もちろん、<変態鉄>がそんな雑誌から記事の依頼を受けることも無ければ、
恥ずかしすぎて写真を投稿するなどあり得ないこと。
その表紙写真、ほぼ毎月、大きな紙面を活かして列車を超望遠で“抜いた”
「正面ドカン」の1枚が飾っている。
【2018年10月14日11時51分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
そんな流れから、一部の<撮り鉄>は「正面ドカン」の撮り方を“レーマガ撮り”
と呼んでいるみたいで。でも、線路上で撮るわけにもいかず、そうすると
アウトカーブで狙っても、望遠300 mmでは、あの迫力は到底出せなくて。
こういう撮影会というのは、誰にでも、それが撮れるチャンスでもある。
12時過ぎ、「いまのうちに良い場所を!!」、臨鉄職員の方の呼びかけ、<変態鉄>も
三脚を担いで線路沿いに歩き出したのだった。
…… ……
2018年10月14日(日)晴れのち曇り
一言で「倉タ」と言っても、その構内は広大なのである。自動車工場から出荷され
輸入用に搬出される自動車を積み込む貨物ホームが敷地の南西の端にあって。
今回、キハが展示されたのも、その積み込みホーム。
一方、「倉タ」の東端は三菱自工前駅のホームからも見える位置にあって、
出発信号機の前では、折返し待ちのMRTが停車している。
キハのネグラ、検修設備、そして貨物駅としての機能...
広大な敷地であることが頷ける、さまざまな性格を持つターミナルである。
今回、昨年に引き続いてキハ205号車の展示運転が行われたのは地図でオレンジ色に
した部分。地図上で距離を測ってみれば、だいたい700 mほど。1駅間くらいの
距離といっても良いくらい。そのうち、貨物ホーム側の300 mほどが撮影スペース
として開放され。
通路は基本的に走行区間の線路の南側にある。つまり、この時間帯、ほぼ順光。
となれば、貨物駅構内のゴチャゴチャより、できるだけスッキリ撮れる場所へ。
ということで構内踏切手前、ちょうど上の地図で、オレンジ色のラインが
道路をアンダークロスしているが、それを潜ってすぐの所に三脚をセット。
やはり、皆さん同じことを考えるようで、自分の周辺が一番多くのカメラが
並んでいたような...。踏切を渡って、さらに奥でも撮れるから、と促されたが
渡ってしまえば逆光側、移動する人は、ほとんど見られなかった。
この区間を3往復させるのだそうで、最初は12:40頃。
【2018年10月14日12時39分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
昨年の冷たい雨の降る日から一転、秋晴れの中を。
それにしても人が歩くくらいのゆっくりとしたスピードでやって来て。
まずは、往路は後追いでの1枚。
キハの車体にかかってしまって...、やはり、照明灯が気になる<変態鉄>。
でも既に立錐の余地も無いくらいの人だかり。あと2~3 cmも動けば誰かのカメラの
ファインダーに入ってしまう...というようなギリギリの状態での撮影だった。
【2018年10月14日12時42分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
というわけで、違う感じで撮ろうと思っても、そう簡単にはできず...
せめて望遠にして。後ろには三菱自工水島製作所の建物群が。臨海工業地帯に
相応しい、この路線を象徴するようなカットを。
(でも、沿線はどちらかと言えば住宅街の方が多いのだが...)
国鉄色のキハ2連、ヘッドライトも輝いて、これが撮れたら、一晩、寝台列車に
揺られて倉敷までやって来た甲斐があったと言うことで。
ホッと一安心。この日のキハの展示運転は、同じ区間で3往復。2往復目も同じ
ポジションで。少しでも変化を付けるために今度はタテ位置で。
【2018年10月14日12時50分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
「快晴」とまではいかなかったが、まさに“天高く~”、すっかり秋の空。
そう、湿度の高さで思ったような写真が撮れない真夏と違って、ここからが
<撮り鉄>のシーズンなのである。だからこそ、こういう空を入れたカット。
【2018年10月14日12時52分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、普段、出区待ちのMRTたちが待機しているあたりまで行って、ちょっと
停まったらすぐに折返し。
列車が動き出してから、ズームを回して水準器を見て...構図を調整するだけの
時間の余裕が十分にあるという
【2018年10月14日12時54分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
先ほどは望遠300ミリ、今度は160ミリ。ちょっとだけ引いてみたので、側面も見え
これがこの日のベストショットだっただろうか。
ということで、このポジションは撮り終えた。待っている人も少なくなかったので
自分はもう少し貨物ホーム寄りのポジションに移動しようと...。
詰所や駐車場など、意外と構図取りが難しい場所が多いようで。しかも、去年の
雨と違って晴れると光線状態を考慮せねばならず、午後になってキハ30側は
完全なまでの逆光なのである。
ということで3往復目の往路は撮り逃してしまった。多くのギャラリーに見守られ
ながら、ゆっくりゆっくり進んでいくキハを、ノンビリと眺めて。
【2018年10月14日12時59分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
目の前を通り過ぎていく、キハ30形の外吊り扉の...、あの機能性だけの飾り気の
無さ、まさに昭和の頃の車両といった感じ。元来、貨物駅構内というフツーの人が
立ち入らない場所とあって、沿線に比べて通路と線路の間隔が極めて狭いので
こういうショットも簡単に撮れるのである。
【2018年10月14日13時07分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、去年と同じ貨物ホームの屋根のあるところで。先ほどまでキハ30が
停まっていた付近に三脚を置いて。側面には光が回りそうにないものの、
曲線区間でキハを撮っておきたかった。
先ほどまで撮っていた構内踏切を通過、道路をアンダークロスする付近で。
【2018年10月14日13時08分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、ゆっくりとこちらに迫ってくるのである。
キハ205号車の顔が正面を向いたところで。
…… ……
【2018年10月14日13時36分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
この日のイベントは14時まで。メインの展示運転が終われば、少しずつ会場を
後にする人が増え始めてきたような。でも、そんな中でも<変態鉄>をはじめ、
多くの<鉄>はキハの回りを取り囲んで、さらに撮影続行である。
【2018年10月14日13時37分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
どこで撮っていてもヘッドマーク付きと無しでは好みが分かれるところ。
特に国鉄型の場合、ヘッドマーク掲出のような手間のかかる作業は、国鉄では
嫌われることが多く、特急寝台“ブルートレイン”だって、一時は、東京発などを
除いて機関車へのマーク掲出を省略していたくらいだから...
「国鉄時代の姿」を少しでも忠実に再現するなら、ローカル列車でヘッドマークと
いうのは、確かにヘン。だからディーゼル動車では、何も付いていないのが
好まれるわけで。もちろん、この日、このときの記録としてヘッドマーク付きを
好む人も居て。ここは<鉄>の中でも主張の分かれるところ。
でも、マークが外されたのなら...
【2018年10月14日13時45分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
再び、この2両のキハを記録しておこうと悪戦苦闘を始めた<変態鉄>
だったのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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<変態鉄>が毎月購読している鉄道誌が、Rail Magazine(ネコパブリッシング)。
他の鉄道誌がB5版、つまり大学ノートサイズなのに、“レーマガ”は“A4変”
という一回り大きいサイズで。この雑誌、口さがない<鉄>は“デス・ノート”
などと呼んでいたり...。この雑誌に特集記事が組まれた車両は、高確率で
数ヶ月後くらいに引退発表がある...ということなのだが。
さて、そんな他よりもサイズが大きな雑誌。大きな紙面を活かして(?)、他誌より
大迫力の写真が魅力。撮影会でお顔を拝見したことがある方で、<鉄>の間で
“重鎮”とされる方々の作品がグラビアを飾っていたり。
もちろん、<変態鉄>がそんな雑誌から記事の依頼を受けることも無ければ、
恥ずかしすぎて写真を投稿するなどあり得ないこと。
その表紙写真、ほぼ毎月、大きな紙面を活かして列車を超望遠で“抜いた”
「正面ドカン」の1枚が飾っている。
【2018年10月14日11時51分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
そんな流れから、一部の<撮り鉄>は「正面ドカン」の撮り方を“レーマガ撮り”
と呼んでいるみたいで。でも、線路上で撮るわけにもいかず、そうすると
アウトカーブで狙っても、望遠300 mmでは、あの迫力は到底出せなくて。
こういう撮影会というのは、誰にでも、それが撮れるチャンスでもある。
12時過ぎ、「いまのうちに良い場所を!!」、臨鉄職員の方の呼びかけ、<変態鉄>も
三脚を担いで線路沿いに歩き出したのだった。
…… ……
2018年10月14日(日)晴れのち曇り
一言で「倉タ」と言っても、その構内は広大なのである。自動車工場から出荷され
輸入用に搬出される自動車を積み込む貨物ホームが敷地の南西の端にあって。
今回、キハが展示されたのも、その積み込みホーム。
一方、「倉タ」の東端は三菱自工前駅のホームからも見える位置にあって、
出発信号機の前では、折返し待ちのMRTが停車している。
キハのネグラ、検修設備、そして貨物駅としての機能...
広大な敷地であることが頷ける、さまざまな性格を持つターミナルである。
今回、昨年に引き続いてキハ205号車の展示運転が行われたのは地図でオレンジ色に
した部分。地図上で距離を測ってみれば、だいたい700 mほど。1駅間くらいの
距離といっても良いくらい。そのうち、貨物ホーム側の300 mほどが撮影スペース
として開放され。
通路は基本的に走行区間の線路の南側にある。つまり、この時間帯、ほぼ順光。
となれば、貨物駅構内のゴチャゴチャより、できるだけスッキリ撮れる場所へ。
ということで構内踏切手前、ちょうど上の地図で、オレンジ色のラインが
道路をアンダークロスしているが、それを潜ってすぐの所に三脚をセット。
やはり、皆さん同じことを考えるようで、自分の周辺が一番多くのカメラが
並んでいたような...。踏切を渡って、さらに奥でも撮れるから、と促されたが
渡ってしまえば逆光側、移動する人は、ほとんど見られなかった。
この区間を3往復させるのだそうで、最初は12:40頃。
【2018年10月14日12時39分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
昨年の冷たい雨の降る日から一転、秋晴れの中を。
それにしても人が歩くくらいのゆっくりとしたスピードでやって来て。
まずは、往路は後追いでの1枚。
キハの車体にかかってしまって...、やはり、照明灯が気になる<変態鉄>。
でも既に立錐の余地も無いくらいの人だかり。あと2~3 cmも動けば誰かのカメラの
ファインダーに入ってしまう...というようなギリギリの状態での撮影だった。
【2018年10月14日12時42分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
というわけで、違う感じで撮ろうと思っても、そう簡単にはできず...
せめて望遠にして。後ろには三菱自工水島製作所の建物群が。臨海工業地帯に
相応しい、この路線を象徴するようなカットを。
(でも、沿線はどちらかと言えば住宅街の方が多いのだが...)
国鉄色のキハ2連、ヘッドライトも輝いて、これが撮れたら、一晩、寝台列車に
揺られて倉敷までやって来た甲斐があったと言うことで。
ホッと一安心。この日のキハの展示運転は、同じ区間で3往復。2往復目も同じ
ポジションで。少しでも変化を付けるために今度はタテ位置で。
【2018年10月14日12時50分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル(後追い)
「快晴」とまではいかなかったが、まさに“天高く~”、すっかり秋の空。
そう、湿度の高さで思ったような写真が撮れない真夏と違って、ここからが
<撮り鉄>のシーズンなのである。だからこそ、こういう空を入れたカット。
【2018年10月14日12時52分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、普段、出区待ちのMRTたちが待機しているあたりまで行って、ちょっと
停まったらすぐに折返し。
列車が動き出してから、ズームを回して水準器を見て...構図を調整するだけの
時間の余裕が十分にあるという
【2018年10月14日12時54分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
先ほどは望遠300ミリ、今度は160ミリ。ちょっとだけ引いてみたので、側面も見え
これがこの日のベストショットだっただろうか。
ということで、このポジションは撮り終えた。待っている人も少なくなかったので
自分はもう少し貨物ホーム寄りのポジションに移動しようと...。
詰所や駐車場など、意外と構図取りが難しい場所が多いようで。しかも、去年の
雨と違って晴れると光線状態を考慮せねばならず、午後になってキハ30側は
完全なまでの逆光なのである。
ということで3往復目の往路は撮り逃してしまった。多くのギャラリーに見守られ
ながら、ゆっくりゆっくり進んでいくキハを、ノンビリと眺めて。
【2018年10月14日12時59分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
目の前を通り過ぎていく、キハ30形の外吊り扉の...、あの機能性だけの飾り気の
無さ、まさに昭和の頃の車両といった感じ。元来、貨物駅構内というフツーの人が
立ち入らない場所とあって、沿線に比べて通路と線路の間隔が極めて狭いので
こういうショットも簡単に撮れるのである。
【2018年10月14日13時07分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、去年と同じ貨物ホームの屋根のあるところで。先ほどまでキハ30が
停まっていた付近に三脚を置いて。側面には光が回りそうにないものの、
曲線区間でキハを撮っておきたかった。
先ほどまで撮っていた構内踏切を通過、道路をアンダークロスする付近で。
【2018年10月14日13時08分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
そして、ゆっくりとこちらに迫ってくるのである。
キハ205号車の顔が正面を向いたところで。
…… ……
【2018年10月14日13時36分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
この日のイベントは14時まで。メインの展示運転が終われば、少しずつ会場を
後にする人が増え始めてきたような。でも、そんな中でも<変態鉄>をはじめ、
多くの<鉄>はキハの回りを取り囲んで、さらに撮影続行である。
【2018年10月14日13時37分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
どこで撮っていてもヘッドマーク付きと無しでは好みが分かれるところ。
特に国鉄型の場合、ヘッドマーク掲出のような手間のかかる作業は、国鉄では
嫌われることが多く、特急寝台“ブルートレイン”だって、一時は、東京発などを
除いて機関車へのマーク掲出を省略していたくらいだから...
「国鉄時代の姿」を少しでも忠実に再現するなら、ローカル列車でヘッドマークと
いうのは、確かにヘン。だからディーゼル動車では、何も付いていないのが
好まれるわけで。もちろん、この日、このときの記録としてヘッドマーク付きを
好む人も居て。ここは<鉄>の中でも主張の分かれるところ。
でも、マークが外されたのなら...
【2018年10月14日13時45分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
再び、この2両のキハを記録しておこうと悪戦苦闘を始めた<変態鉄>
だったのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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