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「春のいすみ鉄道まつり」20180429(5)木原線、関西本線、和歌山線!? [いすみ鉄道 国鉄型キハ]

今日の話題に入る前に。

そろそろ今シーズンの運用が終了する、阪堺の旧型車モ161形。

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【2018年4月5日8時54分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫

2017-2018シーズン、<変態鉄>が撮りたいと思って通ったのは、この1両。
モ164号車だった。そのモ164号車“青い雲塗装”が<変態鉄>の部屋にやって来た。
まさに衝動買い。火曜の昼、会社に行く前に吉祥寺のヨド※シへ引き取りに。
そう、数日前の深夜...というか、未明にパソコンでポチッと。

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いや、もちろん、1/150スケールだが。
もちろん、動力装置もいっしょに。これを眺めてニヤニヤしていたのである。
実はしばらく前に...

……  ……

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【2016年12月20日10時28分】 阪堺電軌上町線・住吉-住吉鳥居前

モ162号車、濃緑色塗装は購入済みなのである。
この2両が並べられるように、<変態鉄>お気に入りのスポット...

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【2018年4月5日16時38分】 阪堺電軌上町線・帝塚山4丁目-帝塚山3丁目

上町線の帝塚山付近の、あの併用軌道の雰囲気を取り入れたジオラマが造れたら良いが
そんなの、いつの日になるのだろうか?!

すでに“未成線”状態、完全に放置状態になってしまって久しい<休眠模型鉄>
としての自分。せめて、メーカー物の路面併用軌道用のレールでも買ってきて
小さなセクションでも作ってみたいものだが...

そのためには「引っ越し」が必須。そのつもりで間取りを考えれば、場所の捻出は
簡単にできるはず。でも、一番不足しているのは「時間」なのである。

あぁ、ゆっくり休める日が欲しい。

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【2018年4月29日10時30分】 千葉県いすみ市苅谷付近

というわけで、引き続き、4月29日のいすみ鉄道・国吉駅周辺を舞台に行われたのが
「春のいすみ鉄道まつり」。<変態鉄>のお目当てはキハ30形の撮影会。
13時過ぎから2時間余りにわたって、国吉駅構内の側線を使って行われた。

……  ……

2018年4月29日(日)曇り一時晴れ

風そよぐ谷 国吉駅。その片隅...、国鉄時代には貨物ホームがあったと思しき場所に
ずっと留置されているのが、キハ30 62号車。

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【2018年4月29日13時09分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅付近

1961年(昭和36年)から増備され、総勢400両余りが東日本以南に配置された
国鉄の“通勤型ディーゼル動車”がキハ35系。通勤用の両開き3扉という設計上、
台枠の強度維持のため、外吊り扉が並ぶ厳つい側面、でも、“食パン”とさえ
あだ名されるほど、実用本位の真四角な切妻車体。

都市近郊路線でありながら、電化されずに残っていた大都市近郊の各路線での
使用を考えて投入された車両だった。

旧国鉄木原線でも、転換直前、昭和50年代以降の写真を見てみると写っている車両は
この形式。木原線の「原」は大原、「木」は木更津。現在、いすみ鉄道となっている
線路は、本来は久留里線へとつながり、木更津まで房総半島を横断する予定だった。
このキハ30 62号車は、2013年まで、その久留里線で運用されていた個体。

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【2018年4月29日13時14分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅付近

最初の1往復、方向幕は「大原-大多喜」表示でやって来た。

というわけで、国鉄時代の書体を再現している「大原-大多喜」の方向幕を出して
走る姿は、急行列車として走っているキハ28やキハ52などよりも、一番、ピッタリ。
キハ52 125号車では無く、こちらをタラコ色にすれば、まさに国鉄木原線そのもの。

でも、この車両、実は非冷房なのである。たぶん、そこが“現役復帰”させられない
大きな原因である(と思う)。しかも、車内は通勤用のロングシート。
急行料金をとって、非冷房・ロングシートでは、自分のような<鉄>は大喜びでも
一般の観光客は...

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【2018年4月29日13時35分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅付近

側サボは赤地に白文字の「大多喜 - 千葉」、<変態鉄>が生まれるしばらく前まで
“気動車王国”といわれていた千葉管内。1両単位で自由に編成を組むことができる
というディーゼル動車ならではの特性を活かして、外房線経由で千葉乗り入れを
果たしていた時代があった。

そして、このキハ30を含む“35系通勤型ディーゼル動車”が最も活躍したのが
関西本線であった。湊町(現在の、JR難波)駅から奈良駅までの区間、いまでは
“大和路快速”が走る電化路線だが、国鉄時代は長らく非電化だった。

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【2018年4月29日13時21分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅付近

だから、この車両が「湊町」ゆきを表示して走る姿は、まるで半世紀前の大阪から
奈良にかけての、どこかの駅のような。
尤も、当時の普通列車はもっと長編成だったはずだが...

ただ、当時の写真などを見てみると都市近郊区間だけにとどまらず、
長躯、亀山方面へと乗り入れていた長距離運用もあったようで、単行とは言わずとも
短い編成で走っていることはあったのかも知れない。

というわけで、半世紀前の関西本線の駅をイメージして、腕木式信号機を入れたカット。

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【2018年4月29日13時35分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅

角型スカイブルーの「快速」板を掲出した姿も本の中の写真で見たことがあった。
こういうところは、国鉄型の良さ。全国で幅広く使われていた車両だけに小道具1つで
いすみ鉄道の駅が、半世紀前の関西本線に姿を変えてくれる。
そんな姿を“妄想”できるのである。

ちなみに、このキハ30形、いまでは注目の存在だが、現役時代はお世辞にも評判の良い
車両では無かった。

国鉄時代のディーゼル動車は、特急形を除けば、急行用も一般型も通勤型も客室設備が
違うだけで車両としては共通性のある設計になっていた。

国鉄からJR初期に至るまで、ローカル線のキハの運用というのは車両形式の詳細が
指定されずに、「1基エンジン車」「2基エンジン車」のような大雑把な分類だけ...
ということがフツーだった。

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【2017年11月5日9時50分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-デンタルサポート大多喜(後追い)

そう、いすみ鉄道の急行列車、キハ52 125+キハ28 2346というデコボコ編成も、
これぞまさに国鉄のディーゼル列車の姿なのである。

また、“北海道耐寒耐雪仕様”“寒地用”“暖地用”くらいの仕様の区別はあれども
基本的には全国に“広く薄く”配置されてしまい。
(35系ディーゼル動車には「北海道用」は存在しない)
例えば、90年台に至るまで、富山県の高岡鉄道部にもキハ30形の配置があった。
冷房付き・ボックスシートの急行形と、キハ30が混用されていたら...

そもそもローカル線が“主戦場”だったキハにとって“通勤型”は、その車体を
持て余すことが多かったはずで。自分でも、他形式との混結編成が来たら
絶対にキハ35系は選ばなかったはず。

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【2018年4月29日13時24分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅

ちなみに、大原方の方向幕は国鉄時代のものを再現した幕に交換されているが、
大多喜側は...。久留里線時代の途中から方向幕を「久留里線」というステッカーで
目隠しして運用されており、そのままの姿で残されている。

ただ、100メートル足らずの側線を1両のキハが行ったり来たり。
それを駐車場の片隅の数メートル分のスペースから撮るのだから、あまり自由度は
無く。つまり、同じような写真の羅列になってしまうのが、ちょっと悩み。

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【2018年4月29日13時38分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅

ここは方向幕のバリエーションを楽しむ位しか...
電化前の紀勢本線か、はたまた、和歌山線か。温暖な地域であれば、大抵のエリアに
配置されていた車両だけに、いろいろな表示が「おかしくない」のである。

ということで、明日もキハ30 62号車の写真を。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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