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4年ぶり、常磐路の超個性派ローカル線へ(3)沿線から、ちょっと離れて... [常総線のキハとその仲間たち[関東鉄道]]

いま、ある路線のある電車が気になっている。どうしても撮りたい。
でも、撮りに行っても撮れるかどうかは、当日、その場になるまで絶対に分からない。
その路線のことに詳しい方のブログを拝見すると、自分が行くことができる日...
つまり、仕事の公休日には“第1希望”の車両は運用に入らない可能性が高いのだが、
“第2・3希望”は運用入りする可能性がじゅうぶんにあって。

それならば...

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【2017年7月7日17時45分】 小湊鐵道線・高滝-上総久保

コチラだったら、毎日必ず走っているのである。しかも沿線はサクラと菜の花がピーク。
有名ポイントには大型バスで観光客が、ドッと押し寄せ、正直言って鬱陶しいのだが、
でも、“穴場”的な撮影地なら、いくらでもあるわけで。さらに往復の交通費だって...

しかも、最近の<変態鉄>には、キハの“煙分”が不足しており...

ここしばらく、何かと物入りなことが続いてしまった<変態鉄>にとっては、ここは
非常に迷うところなのである。来週、どんな<速報版>をアップしているか...

そんなわけで、キハには乗れても、お目当ての1両は動いていなかった、
17日の竜ヶ崎線撮影記。

……  ……

2018年3月17日(土)晴れ

竜ヶ崎線は全線でも4.5 km、キハはこの区間を7分ほどで“走破”する。
往復しても15分ほど、佐貫駅で10分程度のまとまった折返し時間を確保しているのは
JR常磐線との接続の関係だろうか。

1両だけが稼働して、日中はだいたい30分間隔での運転。
竜ヶ崎駅では乗降が済んだら、すぐ折り返すダイヤになっていることが多いのだが...

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【2018年3月17日8時54分】 関東鉄道竜ヶ崎線・佐貫駅

この日、佐貫駅を9:01発の第19列車は、キハ2002号車「まいりゅう号」。
第19列車は竜ヶ崎駅に9:08着、折返しは9:19発の第22列車で少し余裕がある。

そう、ここと第43列車で15:02着、折返し第48列車が15:15発、21時前に20分停車で
折返しと1日に3回だけ佐貫から来た列車が長時間停まって折り返すようになっている。
実際、竜ヶ崎駅の改札に掲示もでているのだが、このタイミングで車両交換や増・解結
(平日の朝晩は2両編成が設定されている)が行われる。

これまで撮影に来た時も、この9時過ぎに竜ヶ崎駅に到着するキハ2000形の姿を
キハ532号車は、竜ヶ崎駅に隣接した車庫でエンジンをかけてスタンバイしながら、
出迎えるようになっていた。

でも、この日は...

車庫の奥、車止めの近く、キハ2001号車の後ろに停車していた。
エンジンも始動しておらず、何よりパッと見ても、車庫周辺には運転士さんも誰の姿も。
この時点で、全てを悟ったのだった。

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【2018年3月17日9時10分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近

竜ヶ崎駅の窓口で「竜鉄コロッケ ☆ フリーきっぷ」を買って、それから駅を出て裏へ...
車庫の横に行ってみたのだが、それでも、やはり、キハ532号車に動きは無く。

第一、ホームに停車中のキハ2002号車と車両交換するためには、この位置からなら、
一度、キハ2001号車を本線上に出して、スイッチバックで車庫内のもう1本の線路へ。
その隙に、キハ532号車を本線上に出して、折返し、ホームに入線させ...

同線の全車両を移動させないと運用入りできない位置になっており。
つまり、動くことは無いということ。関鉄のウェブサイト「車両案内」(→ こちら)に
「運行情報」というのがあるのだが...

昔からここのコーナー、情報の更新が遅れていることが多く。
常総線のキハ100形のときも、何度も“空振り”とか、運用変更とか...いろいろあった。

ということで、諦めは付いてはいたのだが...

まぁ、悪あがき的に車庫と竜ヶ崎駅の様子を一望できるショッピングセンターの歩道橋。

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【2018年3月17日9時17分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近

それにしても、この通路の先のショッピングセンター、看板は思いっきり色褪せて、
自動ドアは半開き、全然人の気配も無くて。そちらの方が気になったのだが...

この間、車庫の方には何も動きはなく。

9:19、当たり前のようにキハ2002号車が佐貫ゆきとして折返し。
この写真、左奥に竜ヶ崎駅が見えている。右側が車庫、キハ2001、キハ532の順に並んで
待機しているのが見て取れる。これで竜ヶ崎線所属の全車両が撮れたのである。

お目当ての車両が運用に入らないと分かると...、今月、2度目のこの気分。う~ん...
なんという<鉄>運の悪さ。

自社の路線バスの竜ヶ崎営業所と同居する形の関鉄竜ヶ崎線の車庫、「竜ヶ崎車両基地」
というのかと思えば、組織上は水海道車両基地の一部なのだとか。

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【2018年3月17日9時23分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近

昨年、100年を超える歴史のある客車庫が解体され、すっきりした感じになったが、
ちょっと寂しくもなった。新しい建屋を建設するのだろうか、そんな感じの敷地内。
検査時に台車を抜き取るためのクレーンがあるが、その横でキハ532号車が昼寝中。

新潟鐵工所製の新型ディーゼル動車というのは、特に撮りたい対象でもないので...
被写体が無いということが決定してしまった。

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【2018年3月17日9時27分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

ということで、先ほど佐貫に向かったキハ2002号車が戻ってきたところで
次の列車で自分も佐貫へ戻ろうと。

竜ヶ崎駅の駅名標、いつの間にか交換されて、こちらにも「まいりゅう」の姿が。
かつては筆文字風の渋いものが掲げられていたはずだが...

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【2018年3月17日9時37分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

9:45発の第24列車も、当然、キハ2002号車「まいりゅう号」。
ローカル線とは言いつつも、日中は約30分間隔の運転で、ロングシートがほぼ埋まる位
いつも乗客が乗っている。途中の入地駅での乗降というのは珍しく、ほとんどが
佐貫-竜ヶ崎の直通客だろうか。

自分の乗った第24列車、9:52に佐貫駅到着。
JR側の駅前広場に行けば、「長山ニュータウン」ゆきの関鉄バスが客待ち中。

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【2013年11月3日14時20分】 関東鉄道常総線・水海道車両基地

こんな塗色の路線車だが、いまどきのノンステップ車である。
半分くらいの座席が埋まって10時ちょうどに出発。緩やかにカーブした広い道を
進んでいくと、ホンの5分ほどでショッピングセンターが。その目の前の交差点を
右折したところにバス停があった。「竜ケ崎ニュータウン中央」バス停は10:05頃着。

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【2018年3月17日10時45分】 茨城県竜ヶ崎市小柴・ショッピングセンター「サプラ」

この日、<変態鉄>が、いすみ鉄道でも小湊鐵道でもなく関鉄竜ヶ崎線のキハを撮りに
来ようと思ったのは、関鉄のウェブサイトで見つけた...

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このイベントが開催されていることが、1つ、大きなキッカケになったのだった。
県立竜ケ崎第一高校の企画、龍ケ崎市地域公共交通活性化協議会主催の

 「『竜鉄』の歴史を探る」

というもの。高校生が企画したというのがちょっと気になったのもあった。
でも、貴重な鉄道遺産や写真パネルなどを展示している...ということで気になっていた。
しかも、期間中の土曜日、つまり、17日と24日は先着50名までに、その展示内容を
解説した冊子を用意している...ということで。

「数量限定品」に弱い<変態鉄>、何としても、“先着50名様”になろうと画策して。
このショッピングセンターの営業時間を調べて10時に到着しようと。

その“冊子”というのは実際にはA4版の用紙にパネル展示をプリントアウトしたものを
クリアファイルに入れたものだった。その通し番号が、ぬぁんと...、右上にある。
それを見て、この記事の前に書いた、石見銀山でのことを思い出したのだった。

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【2013年12月30日15時10分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近

何でも、昨年解体された竜ヶ崎の客車庫、その解体直前に公開イベントが行われたのだが
(<変態鉄>は生憎、仕事と重なっていて行くことができなかった)
そのイベントに地元の高校生も、ボランティアスタッフとして協力したのだとか。

そのご縁で、関鉄から、客車庫解体時に不要になるものを「持ち帰っても良いよ」と。
でも、その中には貴重なものがザクザクと。これらは、郷土の歴史史料ということで
高校で保管(一部、貴重なものは関東鉄道へ...)することになり、それについて
高校生の皆さんが調べた成果をまとめて、展示しているのだとか。
(一部、関東鉄道本社から借りた“鉄道遺産”も含まれている)

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【2018年3月17日10時22分】 茨城県竜ヶ崎市小柴・ショッピングセンター「サプラ」

いやいや、高校生たちが調べたものとは思えない掘り下げ方。その詳細が書かれた
冊子が手元に。さらに、立ち会っていらっしゃった先生(かなりの<鉄>かと...)
から、展示物に手で触れることも、写真撮影することも許可を頂いたが...

せっかく、高校生の皆さんが時間をかけて準備した成果をこんな<変態鉄>ブログで
あれこれ書いてしまうのも、申し訳ないので...

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【2018年3月17日10時24分】 茨城県竜ヶ崎市小柴・ショッピングセンター「サプラ」

1枚だけ展示物の写真を紹介したい。客車庫内に残っていた木製の黒板である。
「定期検査予定実績一覧表」と書かれた黒板には、車両番号として

521 522 531 41302 と書かれている。いずれも、竜ヶ崎線を走ったキハの車番。

「532」と書かれていないので、つまり、この日のお目当てキハ532号車の導入前。
キハ532号車は1981年のこと。キハ521、キハ522、キハ531というのは江若鉄道からの
譲受車で関鉄転入後に、この車番になったのは1972年。

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【2017年9月3日10時42分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

最下段の「41302」というのは、片上鉄道のこの車両と同じグループ。
竜鉄のキハ41302号車の廃車は1982年のこと。他のディーゼル動車の在籍状況から
考えても、この組合せになるのは、昭和40年台の終わりから50年台のはじめまで。
ちょうど、<変態鉄>が生まれる前後である。

他にもいろいろと貴重な品々が展示されていたのだった。気づけば30分以上、見学して
いただろうか。お礼を言って会場を後にした。

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【2018年3月17日10時53分】 茨城県竜ヶ崎市小柴付近

歩いてすぐのバス停まで来たが...

ちなみに、<撮り鉄>の時はカメラバッグ以外、あまり荷物を持ちたくないもの。
もちろん、いただいた“冊子”には貴重な資料が持ちだくさん、高校生たちの力作は
大事に持ち帰って保管してあるのは言うまでもないが...

このショッピングセンター、メインのテナントが「※ト※ヨ※カ※ー」なのだが...
入口のところで店員さんが「ご来店の記念で~~す」とレジ袋に入れたPB商品のお菓子
を配っていて。百数十円で売っている揚げ菓子だったが...、う~ん、どうやって
バッグに入れるか!? 意外なプレゼントにちょっと困ったのだった。

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【2018年3月17日11時08分】 関東鉄道竜ヶ崎線・佐貫駅

11時過ぎ、時刻表よりちょっと遅れがちな関東鉄道の路線バスで再び佐貫駅へ。
11:25発の第29列車に再び乗り込むのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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