SSブログ

キハを追い、茨城の超個性派ローカル線へ(1) [常総線のキハとその仲間たち[関東鉄道]]

今日は自宅のコタツで箱根駅伝をTV観戦しながら、ブログ巡回など...
明日の夕方から仕事なので、今日はゆっくりと自宅で過ごしました。
“正月らしい”といえば、少しだけ正月らしい過ごし方だったのか...
4日からは朝イチの出社となる勤務シフトのため、ノンビリできるのも明日まで。

拙ブログにも年始早々多くの方にお越しいただき、また、コメントを頂戴しまして
本当にありがとうございます。

さて、2014年にはなっておりますが、拙ブログは相変わらず去年の撮影記。
12月30日に訪れた竜ヶ崎線の話題を。

0Y6C9557.JPG

全長4.5 km、ディーゼル車3両だけの小世帯。駅は竜ヶ崎・入地・佐貫の3駅だけ、
でも、そういうミニ路線だからこそ、“昭和の私鉄”の雰囲気が色濃く残る
まさに「<変態鉄>の楽園」ともいえる情景がひろがっていたのである。

……  ……

2013年12月30日(月)晴れ

日暮里駅、朝8時過ぎの土浦ゆきは1時間足らずで佐貫へ。
典型的なベッドタウンの駅。橋上駅舎から階段を下り、隣接するレンガ色の建物の
マンションの入口のようなところを入っていくと、簡素な改札口の向こうに
見慣れた関鉄標準色のディーゼル車が停車中。

行き止まりホームから9時ちょうど、わずかな乗客を乗せて、竜ヶ崎ゆきの
キハ2001が出発。わずか7分で終着駅・竜ヶ崎へ。

その直前、竜ヶ崎駅に隣接した小さな機関庫でキハ532号車が出発準備中。
竜ヶ崎駅自体も“昭和の私鉄駅”に相応しい、何ともいえない渋い雰囲気だが、
まずは駅横を通り抜け、車庫に隣接した踏切へ向かった。

00_IMG_0504.JPG
【2013年12月30日9時10分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅
<撮影データ>
Canon PowerShot SX280 HS
焦点距離 11.9 mm 露出 F5.6 1/1250秒 ISO400
プログラムAE CONTINUOUS AF WBオート

まさにその途中、キハ2001の進路を塞ぐように、キハ532が据え付けられた。
これから15時までが、キハ532の定期運行の時間帯。

20~30分間隔でキハ532が4.5 kmのミニ路線を行ったり来たり。

01_IMG_0509.JPG
【2013年12月30日9時11分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅
<撮影データ>
Canon PowerShot SX280 HS
焦点距離 11.2 mm 露出 F4.5 1/640秒 ISO400
プログラムAE CONTINUOUS AF WBオート

日本最初のワンマン運転線区でもある関東鉄道竜ヶ崎線。
それに対応した装備をもつのがキハ532。

そんなこと以前に、自社発注車でありながら、車内にはJNRマーク入りの扇風機、
そのほかにも国鉄型気動車の発生品がふんだんに使われ、<変態鉄>にとっては
何とも落ち着く佇まいの車両なのである。
(エンジンは最近新型のものに換装されている)

02_0Y6C9486.JPG
【2013年12月30日9時09分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F11.0 1/400秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

車内保温のため、改札側の扉だけを開けて停車中のキハ。

03_0Y6C9490.JPG
【2013年12月30日9時13分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近(後追い)
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 235.0 mm 露出 F13.0 1/1000秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

まず、キハ532が佐貫に向けて出発。
その“続行”の形で、入庫するキハ2001の入換え作業が始まった。

04_0Y6C9508.JPG
【2013年12月30日9時15分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近(後追い)
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 210.0 mm 露出 F13.0 1/1000秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

駅に隣接するショッピングモールの隣、歩道橋の真下あたりまで進んで折返し。

05_0Y6C9524.JPG
【2013年12月30日9時20分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F11.0 1/320秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

ポイントを右(写真の左のレール)に進んで車庫に入ってくる。
洗車台と給油設備のある付近で停車。

06_0Y6C9525.JPG
【2013年12月30日9時21分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F5.6 1/160秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

12月とはいえ、ポカポカ陽気のこの日、青空の下、入庫して昼寝を決め込むキハ2001。
給油作業とともに台車まわりの点検作業が始まった。
こうした整備作業を間近で見られるのも魅力的。

配置車両3両という超ミニサイズの機関区は模型のジオラマにもピッタリなサイズ。
(そんなことを言っている割に、自分の鉄道模型は休眠状態のまま)

07_0Y6C9530.JPG
【2013年12月30日9時22分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅付近
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 110.0 mm 露出 F9.0 1/320秒 +2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

フト見れば、庫内には僚車キハ2002の姿が。
その2002号車は一部の塗装が剥離した状態。検査入場中ということだろうか。
関鉄のウェブサイトの車両案内にキハ532を「毎日運転」とあったのは、このため??

……  ……

さて、1両の車両が行ったり来たりするだけの路線とはいえ、何と言っても
片道8分のミニ路線。油断していれば、すぐにキハ532は帰ってきてしまう。

線路に沿って歩きながらの撮影地探しが始まった。

この時間帯、竜ヶ崎方の顔に光が回り、竜ヶ崎ゆきの進行方向右サイドに光が当たる。
所々途切れるものの、線路に沿って道が続いていた。
これを歩きながら、入地・佐貫方面に向かった。

08_0Y6C9545.JPG
【2013年12月30日9時35分】 関鉄竜ヶ崎線・入地-竜ヶ崎
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F10.0 1/800秒 +2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

ほどなく、近くの踏切の警報音。早くも戻ってきてしまった。
竜ヶ崎駅直前の県道のアンダーパスの付近、大慌てでとりあえずカメラを構えた。

この竜ヶ崎線の最大の特徴、竜ヶ崎方の運転台が右側配置。
運転台を右側配置にした鉄道車両は上信電鉄や仙台の市営地下鉄などはあるものの
前後の運転台が左右逆配置なのは全国でも、ここだけ。

これは3駅ともホームが同じサイドにあるため。だから、運転台に面していないサイドの
ドアは普段絶対に開くことはない。反対サイドにも3ドアを設置しているのは“非常用”。

さて、県道のオーバーパス、順光サイドにも歩道が設置されていた。
三脚を立てても問題無さそうな幅、しかも、クルマは多くても歩行者は皆無。

さぁ、順光側から車両写真!!

しかし、このチャンスで「やってしまった」のだ。
長編成の列車ならまだしも...、何と単行の列車でケツ切れ撃沈!!
「なんということだぁー」、さすがにコレは<変態鉄>とはいえ、ショックだった。

0Y6C9557.JPG
【2013年12月30日9時57分】 関鉄竜ヶ崎線・竜ヶ崎-入地(後追い)
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 180.0 mm 露出 F10.0 1/500秒 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光 三脚使用

ということで、折返しの便で再チャレンジしたのが、この1枚。
“失敗は成功のもと”、こんどは自分なりに構図も露出もピントも“納得の1枚”。
<速報版>にも書いたとおり、この車両写真がうまく撮れたことで、
まさに「肩の荷が下りた」というか、「冒険できる」という気持ちになったのだった。

さぁ、普段は撮らないようないろいろな撮り方を試せるチャンス!!

だが、その前に。<撮り鉄>、とりわけローカル線を撮るものにとって大きな問題。
そう、このとき自分のお腹の方から緊急信号が発せられていたのである。
「キハが戻ってくる」なんて、言っていられない。一刻の猶予もなかった。
ケータイの地図サイトの情報をたよりに、無事、コンビニにピットイン!!
事なきを得るのだった。(※ 食事中の皆さん、ホントに申し訳ありません。)

……  ……

でも、用が済んだら、すぐ線路際に戻ってくるような<変態鉄>ではない。

09_0Y6C9589.JPG
【2013年12月30日10時46分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前付近
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 150.0 mm 露出 F8.0 1/320秒 -1/3段補正 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

もちろん、<変態鉄>のお目当てはコレではない。その反対側なのである。

0Y6C9591.JPG
【2013年12月30日10時46分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 105.0 mm 露出 F8.0 1/320秒 -2/3段補正 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

このオーバーパスから県道を道なりに5分ほど進んだ辺り、龍ヶ崎市の郷土資料館。
その前に、保存SLが展示されているのである。

10_0Y6C9585.JPG
【2013年12月30日10時46分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F8.0 1/160秒 -1/3段補正 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

「4号蒸気機関車」は、関鉄竜ヶ崎線の前身、龍ヶ崎鉄道の機関車として、
1925年(大正14年)に川崎造船兵庫工場で製造され、1971年(昭和46年)に
ディーゼル機関車に置き換えられるまで、竜ヶ崎線一筋に活躍したC型タンク機。
何だか踏切を示す道路標識のSLがこんな感じだろうか。

11_0Y6C9578.JPG
【2013年12月30日10時42分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F5.6 1/60秒 +1段補正 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

丸い窓、リベット止めの側板...、古典機の美しい姿を保っていた。
屋外保存の割には状態が良かったが、よく見ると前照灯が割れていたり、
煙室扉ハンドルが欠損していたり、若干残念な部分も。

12_0Y6C9580.JPG
【2013年12月30日10時43分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 50.0 mm 露出 F7.1 1/125秒 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

後ろから見た姿。古典機らしい小ぶりな炭庫も何ともいえない。

13_0Y6C9581.JPG
【2013年12月30日10時43分】 茨城県龍ヶ崎市・郷土資料館前
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F4.5 1/40秒 ISO200
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

この日は郷土資料館は閉館日のようだったが、機関車の見学は自由。
キャブ内も良好な状態を保っていた。

生け垣とホームで形式写真は撮りにくかったが、それでも古典機を撮れて大満足。
再び線路際に戻って、入地駅方面に向かって撮影ポイントを探したのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

[お知らせ]

(1)
当ブログのコメント欄、画像認証は「263523」です。
ご面倒をおかけしますが、セキュリティの問題ということで、ご了承下さい。

(2)
<非鉄>ネタで気楽につくるサブブログ「金失いの道すがら」は現在更新停止中です。
閲覧は可能ですので、こちらのリンクよりお越し下さい。
こちら → http://moha14722since1962.blog.so-net.ne.jp

(3)
当ブログでは、ただいま「過去記事に nice!+コメント 歓迎キャンペーン」を実施しています。
ぜひ、古い記事も、お読みいただいた際には、記事のご感想などを寄せていただけると
幸いです。コメント欄にお願いいたします。

nice!(41)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 41

コメント 4

しおつ

以前は関東の私鉄はあちこち撮影にまわったのですが、
ここは未訪問の路線かな。
ワンマン運転が当たり前になった地方路線。
ここが先駆でしたか。
本年もよろしくお願い致します。
by しおつ (2014-01-03 17:40) 

楽っくん。(らっくん)

明けましておめでとうございます!。
昨年はご訪問&nice! ありがとうございました。
本年もよろしくお願い致します^^。
by 楽っくん。(らっくん) (2014-01-03 19:25) 

やまびこ3

ピカピカのキハ。
いい記録が残せましたね。
竜ヶ崎線には80年代に一度行ったっきり、ときどき常磐線から見かけてはまた行きたいと思っておりました。
by やまびこ3 (2014-01-03 21:06) 

あるまーき

皆さま、きょうもコメントをありがとうございます。

☆ しおつさん
ワンマン運転とはいえ、無人駅は唯一の中間駅・入地だけですから、車内には運賃箱も整理券発行機も見当たりません。逆にだからこそ、ワンマン化の先駆けになれたのかも知れませんが...。

☆ 楽っくん。さん
最近は、忙しいことも多く、なかなかブログ訪問の時間がとれないことが多いのですが、できるだけ訪問させていただきたいと思いますので、こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。

☆ やまびこ3さん
いまなら、普段は月に2回だけしか走らないキハ532が「毎日運転」ということです。冬枯れの沿線もそれはそれで素敵な被写体だと思います。ぜひ、一度お出かけ下さい。
by あるまーき (2014-01-03 22:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0